本が好き、絵本が好き、雑誌が好き。わたしの読書ライブラリーです。

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犯人のいない殺人の夜
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 ■ 海の底 ■ <文庫本> 2010年1月31日(日)
有川 浩さんの自衛隊三部作のひとつです。

あまり内容のことは知らず、「自衛隊もの」というぐらいの認識で
読み始めました。
だから、きっと難しい専門用語とか出てくる堅いお話なんだろうなぁと
勝手に決め付けていたら、違う、違う。
なんと、自衛隊の敵は、巨大甲殻類(ザリガニ)で非現実的なお話でした。

でも、描かれているのは、巨大ザリガニとの戦いというよりは、
そこから生まれた人間模様がメインです。
有川さんの小説らしく、会話が面白い、言葉がステキ。
そして、何より登場人物が魅力的なんです。
恋が生まれるところが、めっちゃ好きです。

もっともっと有川さんの小説を読みたくなりました。


 kiraraの満足度 ★★★★★

 ■ 犯人のいない殺人の夜 ■ <文庫本> 2010年1月24日(日)
東野 圭吾さんの短編集です。

殺人事件には、もちろん犯人がいるはずです。
でも、その犯人の心情にはせつないものがある・・・
そんな事件のお話が7つです。

7つの短編の中で「エンドレス・ナイト」が興味深かったです。
「大阪が嫌い」という妻の話。
大阪が舞台だけに、地名にも馴染みがあり、
彼女がなぜ、そこまで大阪を嫌うのか、そこが気になって読んでいると
まさに、それが事件の原因につながっていました。


 kiraraの満足度 ★★★☆☆

 ■ だれかに話したくなる小さな会社 ■ <単行本> 2010年1月23日(土)
コーヒーショップに置いてあったビジネス本です。
タイトルが面白そうだったので、手に取り、
コーヒーをいただきながら読みました。
わかりやすい内容で、さくさくっと読めました。

中でも、あたしが注目したのは、面接の話です。
経営者が、人を採用する時に大事なのは、「気配り屋」の採用だそうです。
そして、フランスの食通、ブリア・サバラン氏はこう言ったそうです。
「その人が何を食べているのかを教えてくれれば、
どんな人か当てて見せよう」
つまり、「食」を共にすれば、その人がどういう人かわるのだそうです。
だから、面接は、オフィスの会議室で、履歴書を見ながらするのではなく
セルフ式のコーヒーショップへ行くのがいいのだとか。

そこで、その人がどのような気配りを見せてくれるか、
それで採用・不採用を決めるといい、という内容が書かれていました。

納得のいくお話でした。
どんなにスキルの高い人でも、職場の和を乱すような人では、
「採用してよかった」という思いにはなりませんものね。

あたしも気配り上手になれるよう、努力しなきゃ!と思いました。


 kiraraの満足度 ★★★☆☆

 ■ シアター ■ <文庫本> 2010年1月17日(日)
有川 浩さんの小劇団のお話です。

やっぱり、有川さんの小説は面白い、期待を通りでうれしかったです。
「シアターフラッグ」という小さな劇団、それを主宰する春川 巧。
負債を抱えた巧は、兄の司に泣きつきます。
その兄・司が借金を肩代わりする条件は、
『2年間で劇団の収益からこの300万を返せ、
できない場合は劇団を潰せ』 というものでした。
そこから、鉄血宰相・春川司も一緒になって、劇団を再生させるお話です。

最後は、ハッピーエンドだろうなと、想像はできるけど、
その過程が、どうなるのか、どうがんばるのか、そこが知りたくて、
一気に読了しました。
やっぱり、有川さんの書く会話のテンポの良さが魅力なんでしょうか。
劇団員たちの強い意志が、すごく伝わってきました。

お兄ちゃんの司さん、頼もしい存在です。
厳しいことを言いながらも、弟や劇団をやさしく見守る姿勢、
結果、劇団の一番のファンなんですよね。


 kiraraの満足度 ★★★★☆

 ■ 片耳うさぎ ■ <文庫本> 2010年1月4日(月)
大崎 梢さんのミステリーです。

大崎さんの小説と言えば、書店シリーズを思い浮かべるのですが、
このお話は、書店ものではないけれど、同様に登場人物が魅力的で
ミステリーとは言え、さわやか感のあるものでした。

主人公の奈都は小学6年生の女の子です。
家族の事情で、お父さんの実家である、大きなお屋敷に居候をしています。
そのお屋敷を探検する奈都と、友人の姉という中学生のさゆり。
そこから、過去の不吉な言い伝えを知ることになります。

大きいお屋敷には、たくさんの部屋があります。
また、そこに住む者、住んでいた者、多くの人が登場します。
それで、頭がこんがらがってしまいそうになるところを助けてくれる、
親切なページがあります。
お屋敷の間取り図と、家系図です。
このページは、何度もめくりました。

大崎 梢さんらしく、本格ミステリーというよりは、
ほんわかミステリーと言った方がいいかもしれません。
小学生の奈都の冒険心から、「片耳うさぎ」の謎を解くお話でした。


 kiraraの満足度 ★★★★☆

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