本が好き、絵本が好き、雑誌が好き。わたしの読書日記です。
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伊坂幸太郎さんの本を読む
伊坂ワールドの住人

4月23日 極北クレイマー 上・下
4月18日 阪急電車
2011年4月 4月16日 八日目の蝉
4月13日 ものの言い方・伝え方のルールとマナー

  ◆ 2011年4月23日(日) ◆        【極北クレイマー 上・下】   海堂 尊   朝日文庫

極北クレイマー 上
極北クレイマー 上

極北クレイマー 下
極北クレイマー 下

初めて、海堂 尊さんの小説を読んだ。
海堂さんの小説はドラマ化もされているようだけど、そちらも見たことがなく、全くの初心者だ。
というのも、あたしは、人の生死にかかわる話に弱いので、どうも医療ものは避けてしまいがち。
でも、そういう重く悲しいシーンはあまりないですよ、とのアドバイスを受け、読んでみたくなった。

この「極北クレイマー」は、どうやら夕張市がモデルになっているようで、
解説によると、フィクションがノンフィクションになった、とある。
財政破綻の町、赤字病院、やる気のないスタッフ、そこへ赴任した非常勤外科医・今中のお話。
そこへ、姫宮という皮膚科の女性医師が派遣されてくる。
この姫宮の登場が、ぐっと、話を盛り上げてくれた。
でも、もうちょっと、他の場面とかラストとか、盛り上がるシーンがほしかったなぁ。

それと、、このボリュームで、上・下の二巻に分ける必要があるのかな?と、それは、ちょっと不満。


    kiraraの満足度 ★★★☆☆

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  ◆ 2011年4月18日(月) ◆        【阪急電車】   有川 浩   幻冬舎

阪急電車
阪急電車

近く、映画が公開されるということもあり、もう一度読んでみたくなった。
あたしが、有川 浩さんの小説を読んだ、最初の本がこの「阪急電車」だった。
2008年4月のことだ。その時の感想はこちらです。

阪急今津線という、ローカル線でのドラマ。
いろいろなドラマが、ひとつにつながっていくところが好きだ。
そして、かわいい恋の始まりや、呪いの別れや、さまざまな男女のお話。
この本を読んでいると、電車の中で、ぼーっとしているのはもったいなく思えてくる。
もしかしたら、わたしにも、ドラマチックなことが起きるのでは・・・?と期待してしまう。

寝取られ女に「討ち入りは成功したの?」と、声をかける老婦人の時江。
また、ある時は、DV男に悩んでいる女性に向かって、
「下らない男ね。やめておけば?苦労するわよ」と、あっさりとした口調で言う時江。

そんな老婦人の時江がカッコいいと思う。
見ず知らずの女性に、そうやって声をかけることができるなんて。
電車内での、全く知らない者同士が、時江のような女性によって、車内がなごむ。
いいなー。

映画の公式サイトの中に出てくる言葉。
「終着駅は、きっと笑顔」
うん、ほんと、この本を読み終わった時は、みんな笑顔になれると思う。

    kiraraの満足度 ★★★★★

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  ◆ 2011年4月16日(土) ◆        【八日目の蝉】   角田 光代  中公文庫

八日目の蝉
八日目の蝉

タイトル「八日目の蝉」。
蝉は、七年間も土の中にいて、やっと外に出ることができても七日で死んでしまう。
もし、七日で死なない蝉がいたとしたら、その蝉は、自分だけが生き残って悲しという考え方、
いや、八日目の蝉は、他の蝉が見ることができなかったものを見ることができたんだから、
かわいそうではないという考え方。

皆と同じ横並びがでいることだけが幸せではない、という意味なのだろうか。

第一章は、不倫相手の子どもを誘拐し、その子を我が子として育てながらの逃亡劇。最後には逮捕される。
そして、第二章では、誘拐された子どもが大人になり、その子の視点で語られていく。

話の展開が気になり、どんどん読み進んだが、最後の空虚感はなんだろう・・・重い小説だった、
不倫・・・誘拐・・・
許されないこととわかっていながら、感情を抑えられないことってあると思う。
でも、それを美化するわけにはいかないと思う。
この小説に出てくる登場人物の多くは、皆、悲しみや不幸を抱えているように思えた。

だけど、どういうわけだか、すごく心に残る小説だった。
なんと表現してよいのかわからないけど、読後感が重くてすっきりしないというのに
忘れることのできない小説のひとつになりそうだ。

ただ、登場人物のほとんどが女性で、出てくる男性は、とても魅力的とは言えない。
男性がこの本に共感できるかどうかと訊かれたら、たぶん難しいと答えると思う。


    kiraraの満足度 ★★★★☆

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  ◆ 2011年4月13日(水) ◆        【ものの言い方・伝え方のルールとマナー】   古谷 治子   日本実業社出版


人に好かれる
ものの言い方・伝え方の
ルールとマナー


春、4月ということで、新社会人向けのビジネス書が、書店でも多く並んでいる。
その中でも、あたしの目を引いたのが、このシリーズだった。

「春からスタートダッシュ やる気に応える大人の教科書」 という帯。
何と言っても、他のビジネス書と違って、雑誌風なのがいい。
かわいいイラストが、ビジネス書とは思えない。まるで雑貨屋さんの紹介本のようだ。
だから、読んでいても肩が凝ることもなく、むしろ、笑いさえこみあげてきた。

読み終わってから気がついたんだけど、この本は2006年に出版された本だった。
つい最近出た本じゃない・・・だけど、内容は、全然古びていない。
こういうルールとマナーは、何年たっても変わることがないんだと思った。
だとすると、あたしが、新社会人になったころに、先輩方から教えていただいたルールやマナーも
今でも健在なんだと、ちょっと自信がわいてきた。

もちろん、特に敬語のように、自分が間違った言葉使いを、長年やっていたことも知った。
お恥ずかしい。
ああ、なるほど、こういう言葉使いをすれば、コミュニケーションがうまくいくんだ、と教えてくれる本だった。

でも、そんなことを言う人はいないでしょーと、思わず突っ込みを入れたくなる部分もあった。
 NGワード 【外来語には「お」をつけない】
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あはは、そんなことを言う人に、今だかつて出合ったことがない。もしいたら、お目にかかりたいくらいだ。


    kiraraの満足度 ★★★★☆

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